高知県橋梁会が昭和52年に創立され、今年45周年を迎えることができました。
元・高知工業高等学校教諭の石川貴泉先生が「県内でも橋の設計ができるように皆で勉強しようではないか」と教え子たちに呼びかけ、できたのが橋梁会でございます。
それから5年後の昭和57年に、元・安芸工業高等学校校長の村山保先生が2代目の会長に就任されました。橋梁会では、4月、8月、12月に研修会、6月に見学会、そして毎月第1水曜日に理事会(一水会)を開催しています。このスタイルを確立したのが村山先生でした。
村山先生が15年間会長をされたあと、3代目の会長になられたのは元・高知大学農学部教授の玉井佐一先生でした。先生がいると自然とそこに人の輪ができ、絆が生まれました。橋梁会は「楽しいサロンのようですね」とよく言われます。この雰囲気を作られたのは玉井先生でした。先生は平成19年8月に肝臓癌で突然他界されました。
先代の会長は3人とも教育者でした。「立派な技術者である前に、立派な人間でなければならない」ということが歴代会長の共通した考え方でした。高知県橋梁会は教育者によって作られ、教育者よって育まれました。
現在、法人会員は58社になっています。研修会では、毎回4~6名の講師に研究発表、工事報告、技術基準の解説、新技術や新製品の紹介をしていただき、100人を超える参加者で熱心に勉強しています。記録に残されているだけでも500名を超える方に研修会の講師をしていただいています。多くの皆様に支えられて今の橋梁会があるのだと感謝の念に堪えません。
近年は気候変動によって自然災害が頻発・激甚化する中で、南海トラフ巨大地震の発生リスクが高まっています。また、生活・経済活動を支える橋梁やトンネルなどの社会インフラが老朽化しており、防災・減災、国土強靱化が喫緊の課題となっています。
高知県橋梁会では、これまで以上に関係機関や会員にとって役立つ研修会や見学会を実施してまいります。どうか今後とも皆様のご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
令和4年12月
4代目高知県橋梁会会長 右城猛